ジム・ジャームッシュ監督「パターソン」は詩的な映画だ

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有楽町駅のすぐそばにあるヒューマントラストシネマ有楽町で映画「パターソン」を観てきました。

 

この映画、いろいろ評判を見てみると、変わらない毎日を淡々と描いた作品らしいじゃないですか。それにも関わらず評価されてるなんて、不思議だなぁ。

 

でも観てみたら納得。不思議な感覚ではあったものの、じわじわ作品のよさを感じたのでした。

 

今回は、「パターソン」について書いてみることにします。

 

 

「パターソン」の監督や出演者

 

監督・脚本はジム・ジャームッシュ実はこの監督の映画を観るのは初めてです。代表作は何かというと難しいのかもしれませんが、「コーヒー&シガレッツ」という作品があります。最新作は「ギミー・デンジャー」。

 

主演のパターソン役はアダム・ドライバー。スターウォーズ フォースの覚醒」のカイロ・レン役の人です。最近だと「沈黙 サイレンス」の宣教師ガルベ役もやっていました。けっこういろんな映画に出ているんですねぇ。

 

パターソンの奥さん役はゴルシフテ・ファラハニ。直近では「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」に出演。とてもきれいでかわいらしい女性です。それもそのはず「世界で最も美しい100人」で2014年は6位、15年には5位に選ばれています。

 

その他、さいごのほうに日本人の俳優、永瀬正敏も登場します。時間はそんなに長くはないのですが、けっこう重要な役です。

 

 

「パターソン」の評価

 

各サイトの評価以下のとおりです(2017年10月22日現在)。

 

映画com 3.8

eiga.com

 

Yahoo!映画 3.84

movies.yahoo.co.jp

 

フィルマークス 4.0

filmarks.com

 

映画comやYahoo!映画は3.8くらい、フィルマークスは4.0、なかなか観た人から評価は得ているようです。また、監督がジム・ジャームッシュだから観に行った人が多いようで、そこに彼の世界観を支持する人が多いようです。

 

また、著名人の評価をあげてみます。

 

柴田元幸アメリカ文学研究者/翻訳者)

それ自体すぐれたいくつもの詩が、必然的に、実にいい感じに、詩としてしっかり味わえる形で組み込まれている。映画と詩の幸福な融合。

 

文月悠光(詩人)

こんな風に、詩と日常が見事に接続された映画は初めてだ。 妻の腕の中で、バスの運転席で、バーカウンターで、少女の隣で――日々のゆるやかな変化を養分に、詩の言葉が芽吹いていく。 街に息づく詩人・パターソンに、強いシンパシーを覚えました。

 

こんなふうに、やたらと「詩」ということばが、コメントとして寄せられています。「パターソン」が詩的な作品ということがわかります。

 

 

「パターソン」のあらすじ

 

ニュージャージー州パターソンに住むバス運転手のパターソン(アダム・ドライバー)。

 

毎朝、目覚めると、彼の隣には妻のローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)がいる。そして、彼女にキスをするところから1日は始まる。

 

いつものように決まったルートを通って仕事に向かい、バスの運転という仕事を毎日こなし、そのときに心に浮かんだ詩をノートに書き留める。

 

帰宅すると妻と夕食を取り、愛犬マーヴィンと夜の散歩、途中バーへ立ち寄り、1杯だけ飲む。そのシーンが終わると翌朝のシーンが始まる・・・。

 

毎日毎日、同じことの繰り返しでそれが七日間続く。そんな他愛もなく何の変哲もない1週間が、この作品に描かれている。

 

 

この作品の感想

 

他の映画を観るのとはちょっとちがう感覚で、映像に詩を感じました。

 

ここで描かれているパターソンのルーティン、

 

朝起きて妻にキスをして、仕事に行って、帰ってきたら妻の作った料理を食べて、そして愛犬の散歩がてらバーに行く

 

という毎日が描かれているだけなのに、その日常のわずかな変化をうまく表しているのがこの映画なのです。

 

最初は、パターソン自身が詩を書く人だから、「詩」のイメージが映像にこびりついてしまったのだと思っていたのですが、どうやらちがうようです。

 

監督のジム・ジャームッシュは、ウイリアムズという詩人がパターソンに捧げた詩を読んでとても興味を持ち、ニューヨークから日帰りで行けるパターソンに訪れたそうです。

 

それが25年前。それ以来ずっとこの場所を映画で撮ってみたいと思っていたそうです。

 

イリアムズはパターソンという街を人のメタファーとして詩にしたそうで、その影響を受けているこの映画が詩的に仕上がるのは、必然のことです。

 

私は、この詩的に仕上がった映画がすごくいいと感じました。

 

もうひとつ、思ったこととしては、時間の流れが温かいということです。それは主人公のパターソンがとてもやさしいからでしょう。そして、そんな彼と一緒にいる奥さんのローラは純朴でかわいいし、愛犬マーヴィンもいい味を出しています。

 

パターソン、ローラ、マーヴィンの三者の交流が、映画の温かさを醸し出しているように思いました。

 

 

まとめ

 

私自身は初のジム・ジャームッシュ作品。でも、「パターソン」を鑑賞したら、根強いファンがいる理由がよくわかりました。

 

この映画、誰にでもオススメできるというわけではありませんが、映画好きならば好きになる人が多いんではないかなぁと思います。

 

観に行って、よかったと思った作品です。

 

他のジム・ジャームッシュ作品も観てみようと思います!